或る物書きの英語喉と小説まみれのジャズな日々

  英語喉とジャズと小説をこよなく愛し、映画・アニメ・漫画・R&B・70年代ロック・Suchmosなどに眼がない或る物書きが綴る

ジョンの魂の叫びよ永遠に!原曲を遥かに凌駕したツイスト&シャウトは一発録りだった

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ビートルズ画像

 

 Contents

 

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奇跡の一発録り

 

ビートルズのデビュー・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』はそれまでにリリースしていた2枚のシングル盤「ラブ・ミー・ドゥー」と「プリーズ・プリーズ・ミー」の各A、B面の計4曲に新規録音の10曲を加えて編集された。

 

経緯としては、2枚目のシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」が1963年1月11日にリリースされ、尋常ではない勢いで売れ始めて慌てたEMIが、急遽アルバムを制作することをプロデューサーのジョージ・マーティンに命じたのだ。

 

そしてわずか1日しかない収録日(同年2月11日)に、12時間45分の全力を出し切るような収録で、デビューアルバムの完成を見たのである。

 

そのあたりの事情は、こちらのコラムに詳しく書いたので参考まで。

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さて、そのたった1日の収録は、ビートルズのメンバーとジョージ・マーティンの良い音楽を生み出そうという執着から来る粘り強い根気によって、滞りなくおこなわれた。

 

収録の最終段階で、とりわけ素晴らしい、奇跡的な「一発録り」での秀逸なカヴァー曲が生まれた。R&B系のアイズレー・ブラザーズのバージョンで有名だった「ツイスト&シャウト」だ。

 

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形を変えゆく「ツイスト&シャウト」

 

この曲は最初はトップ・ノーツというグループが、後にビートルズとの因縁を生み出す音楽プロデューサー、フィル・スペクターのプロデュースによりリリースしたが鳴かず飛ばずであった。

 

曲の作者はバート・ラッセル・バーンズとフィル・メドレーだったが、とりわけバーンズはその売れなかったバージョンのアレンジに全然納得がいっていなかった。フィル・スペクターによる軽いポップス調の味付けが気に入らなかったのだ。

 

かと言ってまだ当時新人であったバートは、文句を言えなかったのである。

 

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そこでバーンズはその後「ツイスト&シャウト」をR&Bのアイズレー・ブラザーズを起用し、自らプロデュースしてファンキーな味付けをし、ヒットさせた。これをビートルズは聴いていて、いたく感銘を受けていたのである。

たしかにトップ・ノーツのバージョンとはまったく別物になっている。

 

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そしてこの「ツイスト&シャウト」は1960〜1961年頃の、ドイツのハンブルク巡業時代からのビートルズのレパートリーになっていた。連日連夜の演奏によって、彼ら自身によるビートルズ流のアレンジに磨きがかかっていたのは言うまでもない。

もはや完全にビートルズ・サウンド化していたのである。

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レコーディング最後の1曲

 

デビュー・アルバムの収録日、つまり1963年2月11日、録音は午前10時から始まった。作業は順調かつエネルギッシュに進み、時計の針が午後10時を指す頃にはもう9割がた済んでいた。

 

しかし残り1割、あと1曲を録り終えないといけないのだが、スタジオの閉館時間が迫ってきていた。

 

最後の1曲に何を選ぶかを真剣に相談する中で、ジョンがお気に入りの「ツイスト&シャウト」でいこうということに決まった。

 

前述のようにビートルズ自体がその曲のカヴァーを演り慣れており、アレンジも練り上がっていてオリジナリティがあるということも手伝っていた。

 

コーラス・アレンジはまさにビートルズそのものであったし、アイズレー・バージョンでのトランペットやサックスというブラス・セクションはジョージとジョンのギター、ポールのベースによって奏でられ、音の隙間を感じさせない重厚なアレンジになっていた。

 

ただしこの時点でもうジョンの声帯は酷使されていたので、喉が潰れる直前であった。もう後はできても2テイク、下手すると1テイクでまともに声が出なくなるかも知れないほどの状態であった。

 

だから一発録りの覚悟でやる必要があった。楽器もボーカルもコーラスも全パートがライブのように同時に録音される「正真正銘の一発録り」である。

 

※アメリカの人気TVバラエティ番組「エド・サリヴァン・ショー」での演奏も鳥肌モノ!


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全身全霊を込めたジョンの鬼気迫るシャウト

 

ジョン・レノンは録音開始直前までラスト1曲のために精神を集中し、本番には冬とはいえ汗の滲んでしまったシャツを脱ぎ捨て、上半身裸になって録音に臨んだ。

 

結果は一発OKであり、ジョンの魂からのまさに鬼気迫る歌いっぷりに、スタジオにいた全員が大いに感動したと言われている。

 

この曲での渾身の力を振り絞るようなジョンの魂からの叫び声は、鳥肌が立つほど迫力があるが、実にこのような背景があったのである。

 


 

ジョンのハスキーでワイルドな全身全霊のシャウトとゾクゾクさせてくれるコーラス、見事な楽器のアンサンブルは、本家のアイズレー・ブラザーズ を遥かに凌駕している素晴らしいバージョンとなった。

 

この音源は未来永劫に亘って音楽史上において、ビートルズ、とりわけジョン・レノンの想い出とともに燦々と輝き続けるであろう。

 

ジョン・レノン

享年40歳

 

これを書いているのは11月18日なので、あと二十日でジョン・レノンの逝去から数えて40回目の命日である。  筆者は毎年12月8日は一日中ジョンの歌声を聴く・・・今年もまた。

 

合掌

 

 

ビートルズ画像

 ※奇跡の一発録りから ほぼ一週間後の2月17日のビートルズ

※『Please Please Me』フル・プレイリスト

 

 

 

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