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ビートルズ革命の狼煙を上げたアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の秘話集を発刊【エンタメ】

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筆者のKindle本としては通算11作目になる「Read The Beatels」シリーズの 第3弾<Read The Beatles Please Please Me Edition: ビートルズ・デビュー・アルバム 『プリーズ・プリーズ・ミー』制作秘話集 【楽曲公式動画URL掲載】>が発刊されたので、ここでも紹介させて頂く。

 

 

 

ビートルズのファースト・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』は1963年4月にイギリスでリリースされ、翌月に全英ヒットチャートのトップに躍り出て以降、30週に亘って首位を独占した「1日で収録された奇跡の名盤」である。

 

このアルバムはなんと僅か1日、約13時間で収録された。それにも関わらず、音楽の歴史を動かした奇跡的なアルバムでもある。

 

音楽にとどまらず、様々なカルチャーや人々のライフスタイルにも多大な影響を与えた革命的音楽集団ビートルズのレコードデビュー自体は、シングル盤「ラブ・ミー・ドゥー」だ。

 

第2弾、第3弾がいずれもシングル盤の「プリーズ・プリーズ・ミー」そして「フロム・ミー・トウー・ユー」であり、第4弾で初めてアルバム・デビューを果たし、本格的に世界的アーティストとしての進撃を開始することになる。

 

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さて、1962年10月5日リリースのイギリスでのデビュー・シングル「ラブ・ミー・ドゥー」はミュージック・ウィーク誌の「トップ50」で最高位17位を記録した、初っ端から高評価を得たシングル盤だ。

 

しかしこの楽曲のアルバム・バージョンのドラムスを叩けなかったのが、リンゴ・スターの長年にわたる屈辱の種であった。


プロデュースを担当していたジョージ・マーティンは、EMIがシングル盤発売を決定していたこの「ラブ・ミー・ドゥー」の、9月4日に収録されていた演奏の仕上がりに納得していなかった。

 

そこで9月11日に録り直しをすることになったのだが、その再収録の日はマーティンの都合が悪く、際スタント・プロデューサーのロイ・リチャーズが担当した。


ところがロイはリンゴ・スターの演奏がどうも気に入らず、シングルA面の「ラブ・ミー・ドゥー」とB面の「P.S. アイ・ラブ・ユー」の両方とも、スタジオ・ミュージシャンのアンディ・ホワイトに叩かせた。

 

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結果としてシングル盤は9月4日のリング・スターが叩いたバージョンではあるが、アルバムに収録された「ラブ・ミー・ドゥ」は9月11日のアンディ・ホワイトが叩いたバーッジョンになった。


リンゴは辛うじて「タンバリン」で参加する屈辱を味わった。しかも翌1963年に4曲入りEP盤にこの曲が収められたのもアンディ・バージョンであり、その時にシングル盤もアンディ・バージョンに差し替えられ以降、アンディ・バージョンに統一されることになる。

 

この屈辱をリンゴ・スターはしばらく引きずることになる。
ちなみにリンゴ・バージョンは現在、『パスト・マスターズVol.1』でのみ聴ける。

 

1963年1月11日にイギリスでリリースされた2枚目のシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」はメロディー・メーカー誌の「シングル・トップ50」で俄然1位、前述のミュージック・ウィーク誌の「トップ50」で最高位2位を獲得した。

 

ブルージーで渋みある「ラブ・ミー・ドゥー」から一転して、爽快でエネルギッシュなポップ色の強い楽曲であることも功を奏したのであろう。

 

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ここにおいてイギリスでは一躍脚光を浴び、同4月11日リリースの第3弾シングル「フロム・ミー・トゥ・ユー」でミュージック・ウィーク誌「トップ50」で7週連続1位を記録することになる。

 

そしてシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」とシングル「フロム・ミー・トゥー・ユー」の狭間で作られた、満を持してのイギリスでのデビュー・アルバムが『プリーズ・プリーズ・ミー』である。


これが順序は逆にシングル「フロム・ミー・トゥー・ユー」リリースの直後、4月26日にリリースされるのだが、その録音たるや超ハード・スケジュールでおこなわれたのであった。

1963年1月11日にシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」がリリースされてしばらくすると、果たせるかな大ヒットの兆しが現れた。さほど期待をしていなかったので、大慌てをしたのはEMIであり、これは急遽アルバム・デビューをさせようということになった。

 

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種々の事情で収録日は「プリーズ・プリーズ・ミー」のリリース後ちょうど1ヶ月にあたる2月11日、たった1日で収録をしなければならない強行スケジュールとなった。

 

それまでのシングル2枚の音源のA,B両面の計4曲は使えるが、あと10曲ほど追加の録音をしてアルバムに仕立てるプランであり、その10曲の録音を1日でやり切るというハードなミッションであった。

 

この難題を命じられたビートルズならびにプロデューサーのジョージ・マーティンは、EMIレコーディング・スタジオ(後のアビイ・ロード・スタジオ)にて、その日「12時間45分」がかりで見事に録音を完遂した。

ジョージ・マーティンはアルバム録音の強行企画が決定するや、ビートルズにレパートリーの中からすぐに録音できるぐらい仕上がっている曲のリストを提出させた。
当初に候補に上がった曲は次の通りだった。

•アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア
•ミズリー
•アンナ
•チェインズ
•ボーイズ
•ベイビー・イッツ・ユー
•ドゥー・ユー・ウォント・トゥー・ノウ・ア・シークレット
•ア・テイスト・オブ・ハニー
•ゼアズ・ア・ウレイス
•ホールド・ミー・タイト

 

この中で「ホールド・ミー・タイト」はボツとされて、最終的にはR&Bのアイズレー・ブラザーズのカヴァー曲である「ツイスト・アンド・シャウト」が加わることになる。

 

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この「ツイスト・アンド・シャウト」やアレキサンダー・アーサーの「アンナ」等いくつかのカヴァー曲は1960〜61年頃のハンブルク巡業時代からのレパートリーだった。 


毎晩のように演奏されてきたのでブラッシュ・アップされていて、すでにビートルズのオリジナル・サウンドになっていたのである。


ジョージ・マーティンは大急ぎで作らねばならないこのアルバムのコンセプトを、彼らの魅力を最大限引き出すべく、ライブ活動の本拠地「キャバーン・クラブ」での演奏をそのまま再現しようと考え、当初ライブ録音を考えた。

 

しかし実際にはライブ・ハウスの湿気の多さや煉瓦造りの天井の音への影響、機材のセッティングなど困難な部分が多いので断念した。


そこで、スタジオ内では彼らにできるかぎり生き生きとしたライブ感覚で収録できるように、マイク・セッティングもライブでの彼らの普段の立ち位置通りにしたりなどの配慮をし、のびのびとやらせた。

 

また、ハンドクラップ(手拍子)を多用したり、ジョンのアドリブのシャウトも歓迎し、ポールのカウントを取るナマ声をアルバムの一番最初の音として、ともかく「臨場感」を意識して作られたのが極めて斬新なロックンロール・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』である。


ジョージ・マーティンの狙い通り、眩しいほど若々しいビートルズの大いなる伸びしろを感じさせるこのアルバムは、全英チャート・トップの座を自分たちのセカンド・アルバムによって引き摺り下ろされるまで、30週の長きに亘って独占し、世界進出への足掛かりとなった。 

 

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Read The Beatles Please Please Me Edition

目次


PLEASE PLEASE ME (ALBUM)


 1日で収録された奇跡の名盤
 デビュー2枚目シングルで全英トップ! 一躍脚光を浴びる
 1963年2月11日 12時間45分を掛けて収録
 既存の4曲に加えて10曲を録音
 アルバム最大の勝因はライブ再現を狙ったこと


I SAW HER STANDING THERE


 アルバム劈頭から斬新なロックンロール
 テイク1の演奏の頭にテイク9のカウントの掛け声
 従来のロックンロールと一線を画すコード進行
 高度な和声進行を感覚でやってのけたポール


BOYS


 バンド・ドラマーの宿命
 リンゴの味わいあるボーカル
 解散後のリンゴのヒット曲
 ビートルズ初期のリンゴのボーカル曲
 スピード感あるロックンロールにアレンジ


PLEASE PLEASE ME


 リバプールの悪ガキたちが大舞台に
 ジョージ・マーティンの助言抜きでは生まれなかった大ヒット曲
 このバラードのままでは売れない
 極めて音楽性が高いアレンジ
 若きポールから湧き出ずる理屈抜きの音楽センス


DO YOU WANT TO KNOW A SECRET


 夢見心地のラブソング
 ジョージが歌う、ジョンが作った曲
 ジョンの結婚と新居
 隠れ家の密会
 エプスタインの矜持
 映画にもなったジョンとエプスタインのスペイン旅行


TWIST AND SHOT


 奇跡の一発録り
 形を変えゆく「ツイスト&シャウト」
 レコーディング最後の曲

    全身全霊を込めたジョンの鬼気迫るシャウト


付録1 WHILE MY GUITAR GENTRY WEEPS


 クラプトン参加の謎
 ジョージと友
 易経
 エゴイズム
 ジョージの閃き
 エリック・クラプトン一世一代の名演奏
 クラプトンの望んだこと
 スローハンドの面目躍如
 相互反応
 ルーシー


付録2 COME TOGETHER


 乾いた秀逸なロックナンバー
 サイケデリックの伝道師からの依頼
 ジョン・レノンのロックンロールへの覚醒
 異色な歌詞を綴るチャックに着目したジョン
 「カム・トゥゲザー」は当初アップテンポのロックンロールだった
 チャックへのオマージュ感が災いを呼ぶ
 後のジョンらによる逆提訴で完全に終決
 2CDエディションで聴ける別バージョン

  

 

※『Please Please Me』フル・プレイリスト

 

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