ビートルズ「ドゥユーウォントトゥノウ… 」はエプスタインのリアルおっさんずラブ?

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夢見心地のラブソング

 

ビートルズのデビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の中でジョージ・ハリスンがボーカルを取っている「ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット」は甘いメロディアスでミステリアスなラブソングだ。

 

ジョージのハスキーながらも潤いのあるボーカルは、深い味わいがあり、ジョンが書いた夢見心地のような繰り返しのメロディは、病みつきになる要素を持っている。

 

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ジョージが歌う、ジョンが作った曲

 

 

この曲を作ったのは実はジョージ・ハリスンではなく、ジョン・レノンである。そしてこの「シークレット」は実際に存在する「秘密」であり、彼らと関係がある人物の「ある事」を指していた。

 

その秘密の主は誰なのか?

それは、ビートルズのマネージャーであるブライアン・エプスタインだった。ジョンが人に言いたくても言えない、マネージャー・エプスタインの恋の秘密を指していたのだ。

 

その秘密とはブライアン・サミュエル・エプスタイン自身のセクシャリティに関係している。順を追って語ることにしよう。

 

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ビートルズとエプスタイン(手前)ジョージ・マーティン(右端)

 

ジョン・レノンが初婚の相手シンシアとパウエルと結婚したのは1962年8月23日のことである。(ただし、これからビートルズを売り出すタイミングであったので、シンシアとの結婚の事実は数年の間公表されなかった)

 

結婚当時、まだまだビッグ・マネーを稼ぎ始める前であったジョン・レノンに、マネージャーのエプスタインが住居(アパートメント)を譲った。

 

と言っても、エプスタインが居住している場所ではなく、彼が恋人と会うために利用していたアパートメントだった。なぜ秘密かというと、その恋人は男性であった。

 

ジョンはそのことに関して、胸中を交錯する様々な感慨を歌に託したのだ。今で言えば「おっさんずラブ」のようなものである。

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隠れ家の密会

 

当時の英国ではゲイは違法であり、犯罪者扱いされたのである。だから隠れ家のような場所で、密会的に逢瀬を重ねていたのだ。(その後、ゲイは合法化されている)

 

そしてまた、エプスタインとジョンに関して虚々実々の様々なエピソードが流布されていて、信憑性を欠くものも多い。

 

ポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンの証言によれば、ジョンはエプスタインに少なくともプラトニックな恋愛感情を抱いていた時期があるのは間違いないようだ。エプスタインの方が、より強くジョンへの想いを秘めていたことも。

 

ヨーコ・オノが2015年頃にインタビューで発言していた内容によれば、自分もジョン・レノンもバイセクシャリティ自体には肯定的であったが、異性で愛するに足る存在に出会っていなかったということだ。

 

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ジョンとヨーコ

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エプスタインの矜持

 

ヨーコによると、ジョンとエプスタインの関係についてジョン自身が語った内容としては、エプスタインにその気はあってもジョンにはそこまでの勇気、あるいはエプスタインに魅かれる気持ちがなかったので、性的関係には至っていないということだ。

 

一方、エプスタインはビートルズの4人との平等な関係性や彼らの将来の展開に慎重に配慮して、無用な疑惑を抱かれないようにマメージャーとしての関係性を超えないよう自分を律していた面も見受けられる。

 

これはエプスタインのストイックな一面とも言えるだろうし、マネジメントの責任を持つ者としての矜持とも考えられる。

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映画にもなったジョンとエプスタインのスペイン旅行

 

ジョン・レノンがセクシャリティは別として、ブライアン・エプスタインを友人として敬愛していたことは間違いない。

 

またそれはビートルズの他のメンバーも同じだった。だからエプスタインの急逝は彼らに大きい衝撃を与え、途中だったインド旅行を中止してロンドンに戻ったのである。

 

ちなみにエプスタインの死因はアスピリンの過剰摂取であるらしい。自殺を疑う説もあったが、現在では起こりうるアクシデントであると認識されている。

 

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ジョンとエプスタイン

 

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ジョンとエプスタインが、二人でスペイン旅行へ行ったことは公然の事実であり、それをモチーフとして映画も作られている。1991年のアメリカ映画で、原題「The Hours and Times」邦題は「僕たちの時間」である。

 

イアン・ハート扮するジョンと、デイビット・アンガス扮するエプスタインのスペイン旅行の道中を、想像を交えて描いた作品だ。

 

フィクションではあるが、エプスタインがジョンへの想いとビートルズの輝かしい将来との狭間で煩悶苦悩するという、これぞまさにリアル「おっさんずラブ」とも言うべき内容だ。

 

 

※『Please Please Me』フル・プレイリスト

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