Contents
- マイケル・ジャクソンが最も好きだったビートルズナンバー
- スリービートの重要な要素が詰まった8小節
- Something8小節のシラブル要素を徹底分解
- シラブルの3ビートを体得すれば英語のスキルアップに
- 喉発音・3ビート・小説、好きな角度からアプローチ可能
ビートルズ最後期の世界的ヒットチューン『サムシング(Something)』はアルバム『アビイ・ロード』に収録されているジョージ・ハリスンによる名曲だ。ジョージにとっても最も評価された曲ではないだろうか。しばしば、レノン・マッカートニーの曲を差し置いて「ビートルズ楽曲中もっともメロディアスな曲」という表現で讃えられていた。
以下のYoutubeクリップはSomethingの楽曲とともに、後期の彼ら四人のパートナーである女性が総出演している貴重な映像も観られる。
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マイケル・ジャクソンが最も好きだったビートルズナンバー
ジョージ・ハリスンは四人のメンバーの中でも地味で目立たない存在だったが、インド音楽に目覚め、電子楽器も意欲的に導入するようになった頃から才能が開花したようで、他にも『While My Guitar Gently Weeps』や『Here Comes the Sun』などの名曲を生み出している。
とりわけ『Something』は音楽家、アーティスト達からの評価も極めて高く、あのマイケル・ジャクソンに、一番好きなビートルズナンバーといわしめたほどである。
歌そのものやジョージの歌唱も素晴らしいが、演奏のアンサンブルも極上の出来であった。ポール・マッカートニーの歌うようなベースラインはそれ自体でもうっとりするほどであり、リンゴ・スターの緩急自在の洒落ていて個性的なドラミングも最高だ。
ギターのソロパートも非常にリリカルかつ、和声的に高度なフレージングなので、余談だが未だに「本当にジョージが弾いていのか?クラプトンではないのか?」と疑問を呈するファンも多い。
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スリービートの重要な要素が詰まった8小節
さて、このSomethingだが、最初の8小節の中に、シラブルのスリービートを認識するのに好都合な要素が詰まっている。これを使ってシラブル分割し、さらにシラブルの読み方の法則を実践的に解説してみよう。
Something 作詞 George Harrison
Something in the way she moves
Attracts me like no other lover
Something in the way she woos me
I don't want to leave her now
You know I believe and how
歌が入ってからの最初の8小節を題材に取り上げる。
何度か書いていることだが、シラブル分割において誤解を生まないように、前もって理解して頂くべきことがある。
英語のスペルは必ずしも法則的に正しい発音を表記しているものではないので、ここでは元のスペルに若干手を加えて、実際のニュアンスを極力伝えるための「独自の表記法」を使わせて頂くことになる。
スペルを基本はするが、読まない「e」を省いたり、著しく発音とのギャップがあるものは実際の発音に近いスペルに置き換え流場合もある。ac/cesならak/sesという具合にだ。
本当は英語喉で使用する「ネイティブ発音記号」であれば、完全にネイティブ発音の音声現象を表現できる。しかしこれの使用は、英語喉メソッドを学ばなければ誤解を生むだけなので、今の段階では使用を控える。
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Something8小節のシラブル要素を徹底分解
前置きは以上にして、シラブル分割はこうなる。
som/thing/gin/the/way/shey/moves
attracts/mey/lik/now/wother/lov/ver
som/thing/gin/thew/way/she/woos/mey
aiy/dont/want/(t)nol/leav/her/now
youn/now/aiy/bel/liev/vand/how
パート別に解説しよう。
som/thing/gin/the/way/shey/moves
something inのinは母音で始まるので、隣のG音を借りてきてginというシラブルを形成する。
sheのeは「ie」とよくよく表記されるパターンの音であり、この「イー」という音の後には喉発音であれば必ずY音が自然発生して、shieyとなり、シラブルの蓋をする。
at/tracts/mey/lik/now/woth/ther/lov/ver
attractsは「ア・ト・ラ・ク・ツ」の5シラブルではなく、実は2シラブルの単語だ。
その後の「me」は、前述のsheと同じくY音を発生させている。
som/thing/gin/thew/way/she/woos/mey
in the way のtheは、隣のwを引っ付けてシラブルになる。
aiy/dont/want/(t)nol/leav/her/now
ここはともすれば「アイドンウォナリーバナウ」みたいに聞こえるところだ。
Iの後にはY音が発生してIだけでシラブルになる。
want toはNTで舌を上顎裏に強く着けるので、TOの際にTよりもNの響きが勝ってしまうのでWANNA的な聞こえ方になる。
leave herはシラブルのつなぎ目がVの前半とHの後半になる。決してHを言わないのでも鳴らないのでもない。
口発音の人にはこのHの後半だけの音が認識できないだけだ。自分が喉発音でHを発したことがあれば、leav/verでなはくleav/herのようにちゃんと聞こえてくる。
youn/now/aiy/bel/liev/vand/how
youの後にはO音やU音の後に自然発生する微弱なスーパーソフトWが鳴るのだが、次のKNOWのN音が個性が強くてかき消され、シラブルはNの前半で蓋をされる、次のシラブルはNの後半から始まる。
Nの全体が鳴るのと一見同じではあるが、英語はシラブルごとに発話されるので、ここのNも前半と後半に分かれると認識すべきなのである。
※3ビートを体感するコラム↓
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シラブルの3ビートを体得すれば英語のスキルアップに
以上であるが、シラブルの読み方の基本形が入っているので、課題としては最高の8小節だ。
なおスリービートを理解する効用は聴き取りスキルが格段に向上することにある。
ひいては自分のスピーキングも改善し、また口発音では無理があるので自然と発音位置が喉に向かうので、結果英語喉の二大要素である「喉発音」と「スリービート」の両方を体得できるように鳴る。
その「英語喉メソッド」の基本はたったの主従2項目である。「喉発音」が主で「スリービート」が従だ。
CD付 英語喉 50のメソッドには、英語の音声現象「すべて」が書かれてある。ネイティブが発話する際に起こる様々な音声現象が、漏れることなく説明し尽くされているので、英語喉を実践する者が迷ったときに立ち返る原点である。
副読本として理解を助ける機関銃英語が聴き取れる!-リスニングの鍵はシラブルとビートも、とっつきやすくてこちらから入る実践者もおり、この本だけで聴き取りが向上する体験者も、多数存在している。
喉発音は体得するまでの時間は個人差がかなりあるが、スリービートの理屈は、偏見を持たずに理解しようとすれば、たいていすぐに理解できるからだ。
※スリービート理解の参考に↓
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喉発音・3ビート・小説、好きな角度からアプローチ可能
先だって紹介したジョン・レノンの『Woman』を使ったシラブル理解のコラムも好評である。
今後もビートルズ等の親しみやすい楽曲をモチーフとした、英語喉プラクティスのコラムを積極的に執筆するつもりである。
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