或る物書きの英語喉と小説まみれのジャズな日々

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ビートルズ『ノルウェーの森』謎の歌詞解釈と英語喉3ビートレッスン

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ビートルズ画像

 

ビートルズ中期の名曲『ノルウェーの森』、原題  "Norwegian Wood (This Bird Has Flown)" は作家村上春樹が自作のタイトルにも使った(ただしそちらの書き方はノルウェーではなく『ノルウェの森』)、多くの人が親しんだ楽曲であり、ジョン・レノンの気怠げなボーカルが最高だ。

 

この歌は歌詞の意味や言葉の解釈を巡って、さまざまな物議を醸した歌だ。

 

そもそも『ノルウェーの森』という邦題そのものが「誤訳」であることは有名だ。当時東芝EMIのビートルズ担当ディレクター高嶋弘之(バイオリニストの高嶋ちさ子の父君)が命名したものだ。

 

曲調とジョージ・ハリスンが奏でるシタールのイメージと「wood」で迷わず命名したらしいが、残念ながら「森」であれば「woods」であり、もし単数で森を表す場合は「the wood」のように定冠詞がつくようだ。

 

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https://beatles.fandom.com/wiki/Norwegian_Wood_(This_Bird_Has_Flown)

 

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では「wood」は何を意味するかは諸説あるが、よく言われているのは「材木」もしくは「家具」、あるいは「木を使った内装」という解釈だ。

 

歌詞に出てくる「ガール」が歌詞の中の「私」を招いた部屋の家具、あるいは内装がノルウェー産の木材であるという解釈だ。

 

それを基調として本当に色々な歌詞の意味の解釈がなされているし、曲ができた当時の関係者へのインタビューやジョン・レノン、ポール・マッカートニーのけむに巻くような歌への発言など資料は山ほどあるが、決定的な解釈は存在しない。

 

すでに鬼籍に入っているジョンに訊くわけにもいかない。

 

筆者もビートルズヲタクのひとりとして、様々な情報を参考にしながらも独自の解釈を持っているので、余談として紹介しておこう。あくまで個人的な見解として。

 

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筆者の歌詞の解釈はこうだ。

 

僕はかつてある女の子に引っ掛けたことがある

いや、私が引っ掛けられたとも言うべきか

 

彼女は自分の部屋を見せてくれた

「どう、これよくナイ?ノルウェー木材を使っているのよ」

 

彼女は僕に泊まっていってねと言った

そして好きな場所に座っていいよと言った

だから見渡してみたさ

でもね、椅子なんてひとつもなかった

 

僕は敷物に座って

ワインを呑みながら過ごした

午前2時まで語り合ったところで彼女は言った

「もう寝なきゃ」

 

彼女は朝から仕事なのと言って笑い始めた

僕は仕事じゃないよと言った

そしてバスタブででも寝るしかないなとうなだれて部屋を出た

 

目が覚めるとひとりぼっちだった

小鳥は飛び去っちまった

仕方なく僕は煙草に火をつけた

「上等じゃないか、ノルウェー木材(のマッチ)だって?」

 

※箸休めにどうぞ!

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自分の解釈のポイントを述べよう。

 

まず、キーフレーズとして2回出てくる「Isn't it good Norwegian wood?」に関してだ。

 

最初の分は、なぜ「僕」が思ったのではなく「彼女」の発言かと言うと、過去形のコンテクストの中、そこだけ現在形であり、会話文と考えられる上、「僕」がノルウェー産を知っているはずがないので、ここは「彼女」の発言となる。

 

そして後半のそれは紛れもなく「僕」の独り言だが、その真意が問題だ。

So I lit a fire

Isn't it good Norwegian wood?

このくだりである。LITはLIGHTの過去形だ。

 

人によっては最後の部分はノルウェー木材からなる部屋に火をつけ、燃やしてしまうと解釈する。つまり、彼女に何もできなかった(笑)腹いせにということだ。「よく燃える、さすがノルウェー木材じゃないか?」ということだ。

 

しかしながら、これある時ジョンがインタビューでこの曲の意味を問われ、即興のジョークで返したのを真に受けたのだろう。この解釈はとても違和感がある。

 

彼は実際には、そのような生々しい品位に欠ける歌詞は書かない。シニカルなメッセージやエロティックな内容を表現するときも、常にもっと洒落っ気・・・英国人のユーモアとウィットを忘れない。

 

また、他には暖炉に火を入れるために薪(ノルウェー産の木の薪)に火を点けたという解釈も存在する。それならまだ意味合い的に違和感はないが、その場合はLIGHT より IGNITE を使いたいところだ。

 

筆者の解釈は、前半の彼女の

「どう、これよくナイ?ノルウェー産の木を使っているのよ」

とがっつり「対比」して、ロマンスを期待したのに肩透かしを食わされた哀れな「僕」が落胆の一服を吸うために擦ったマッチに、自嘲の意を込めた・・・

「上等じゃないか、ノルウェー木材(のマッチ)だとさ」部屋の内装の木材とマッチの木材で立場の差や「一杯食わされた感」を醸し出して、締めくくっているのである。

 

・・・などと、勝手に解釈しているが、いかがだろうか?

 

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歌詞解釈談義はこれぐらいにして、この楽曲を使ってシラブルの3ビートを体感しよう。

 

「スリービート」とは「喉発音」とふたつ併せて「英語喉メソッド」の根幹である。

 

シンプルに説明すると、「喉発音」は日本語が「口発音」=口の中で音響かせるのに対し、英語ネイティブは「喉発音」=喉で音を響かせる。彼らの喋るサウンドが明らかに違う理由であり、実は日本人でもそれと同じことができる。

   

「スリービート」の意味合いはシラブル(音節)はすべて子音+母音+子音でワンセットになると言うことだ。

 

3つの音で構成されるので、日本語の子音+母音というツービートとは根本的に違う。彼らの喋る英語の軽快なリズムはそこから生まれるのだ。日本語は「タカタカタカ」英語は「ボォンボォン」というリズムの違いがある。

 

例えばCOPYはCO/PYではない。COP/PYとなる。TENNISなら元々のスペル通りでTEN/NISだから解りやすいが、COPYも同じで母音は隣の子音と引っ付くのである。実は喉発音でやれば、自然に引っ付く。口発音ではそうならない。

 

なにせSTRINGSはたったの1シラブルで発音されるのだ。日本人的には「ス・ト・リン・グ・ス」という5シラブルになってしまい、全く違うので聴き取りにくいし日本人の英語が伝わりにくいのである。詳しくは下記コラムを参考にして頂きたい。

 ※筆者最多ブックマーク:はてブ週間ランキングTOP獲得の人気コラム

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そもそも「英語喉メソッド」はネイティブがやるやり方そのものをやろうというアプローチである。実に「CD付 英語喉 50のメソッド」に全ての音声現象が説明されているのだ。くどいようだが、このメソッドでやれば日本人でもネイティブと同じ発音ができる。

 

 

ただし喉発音は、体得するまでの期間は個人差がある。しかし、スリービート理論は、素直な姿勢で臨めばほぼすぐに理解できるのである。

 

人によったら、スリービートにフォーカスした副読本「機関銃英語が聴き取れる!-リスニングの鍵はシラブルとビート」から先に入るアプローチも悪く無い。それで聴き取りが向上した人も数知れない。

 

 

※スリービート理解の参考に

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ちなみに「第三の副読本」、小説を楽しみながら「英語喉メソッド」が理解できる筆者MASA監修上川一秋のKindle小説『喉の旅 上: 英語喉メソッド誕生秘話 (或る物書きのジャズな文庫) 』の冒頭部分をこのブログで公開しているので、ぜひチラ読みを願いたい。

www.eigonodogutman.com

 

それでは楽曲に移ろう。 

まず対象の16小節の歌詞だ。

 

Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
詞 Lennon/McCartney

 

I once had a girl

Or should I say she once had me

She showed me her room

Isn't it good Norwegian wood?

 

She asked me to stay

And she told me to sit anywhere

So I looked around

And I noticed there wasn't a chair 

 

では、いつものようにシラブル分割である。例によって独自の表記法をお許しあれ。あくまでこの書き方は苦肉の策であり、本来はネイティブ発音記号でやりたいところだが、現段階では誤解を招くだけだ。

いつかはネイティブ発音記号が、普通に使える環境になることを願いつつ、始めよう。

 

aiy/wonc(e)/had/dag/girl

or/should/daiy/say/shey/wonc(e)/had/mey

shey/show(e)d/mey/her/room

is/s(u or i)nt/tit/good/nor/weg/gian/wood

 

shey/yask(e)d/mey/tos/stay

and/shey/told/mey/tos/sit/tan/niey/wher(e)

sow/waiey/look(e)t/tar/round

and/daiey/not/tic(e)t/ther(e)/was/s(u or i)nt/tach/chair

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読むときのポイントは以下の通りだ。

 

  • 「私」を意味する「I」は発音に準じて「ai」としてある。
  • 読まない「e」は括弧でくくってある。
  • 過去形や受動態の「ed」でDではなくTになる場合はTに置き換えてある。
  • 「e」が「IE」(イー)になる場合は、喉発音の場合にあ必ずY音が自然発生する。
  • シラブルのつなぎ目は前の子音の前半と、次の子音の後半を喉でつなぐ。片方のエッジに子音がない場合、基本的には隣の子音が引っ付く。
  • isn't や wasn't は母音はひとつしか見えていないが、そもそもNOTの省略であり、発音もSとTの間に喉の深い部分で発する母音の「u 」もしくは「 i 」を発音する2シラブルの言葉だ。

※「u 」と「 i 」の音声解説付き参考コラム

 

上記のポイントに気をつけて、ひとつの音符がひとつのシラブルに当たると認識して、メロディを歌いながら練習すると内在化しやすい。

 

しかし、歌が得意でない人は、歌う感じでの「朗読」でも充分にスリービートの練習になるはずだ。

 

そして要領がわかれば、自分の好きな洋楽の曲でも試してみよう。楽しみながら、英語喉メソッドをものにしようではないか。

 

 

 

※関連コラムはこちら!

※英語喉メソッドについて

ネイティブの実際の発音方法と、そこで発生するさまざまな音声現象に関しては、日本で唯一の根本的で普遍的なスタディガイド「CD付 英語喉 50のメソッド」(上川一秋&ジーナ・ジョージ著)を参照して欲しい。

副読本「機関銃英語が聴き取れる!-リスニングの鍵はシラブルとビート」は3ビートに特化してビギナーにわかりやすいよう書かれていて、一読するだけでも聴き取りの向上を体験できる可能性がある。

    

英語喉著者上川氏は、アメリカ生活を通して得たネイティブ英語の話し方を、英語学習史上初めて解説した、型破りなKindle書籍が下記の二冊だ。

冠詞や定冠詞の、学校では習えないネイティブの認識方法や、英語の発話の仕方に踏み込んで書かれていて、画期的という表現すら陳腐に感じる凄い本だ。 

     

第3の副読本として、物語を楽しみながら「英語喉」が理解できる筆者MASAのKindle版英語喉小説「喉の旅 上: 英語喉メソッド誕生秘話 (或る物書きのジャズな文庫)  」も参考になるだろう。

 

〜 英語喉関連書籍 〜