或る物書きの英語喉と小説まみれのジャズな日々

  英語喉とジャズと小説をこよなく愛し、映画・アニメ・漫画・R&B・70年代ロック・Suchmosなどに眼がない或る物書きが綴る

 

攻殻機動隊英語版でプラクティス②シャドーイングで3ビートを体感! 

 
 

 

日本が誇る世界規模のコンテンツ「攻殻機動隊」の英語吹き替え版を使用した英語実践的プラクティスのコラムが、思いの外好評だったので第2弾を用意した。前回と同じ「Solid State Society」のある場面だ。惚れ惚れするバトーの低音とリズミカルでクールなスピーキングを追体験しよう。

 

攻殻機動隊画像

https://www.justwatch.com/jp/%E6%98%A0%E7%94%BB/gong-que-ji-dong-dui-stand-alone-complex-solid-state-society

~これぞネイティブ英語のリズム!その鍵こそシラブルだ~

攻殻機動隊の、英語吹き替え版のクオリティの高さは定評がある。 筆者も色々なアニメの英語吹替版を観たが、攻殻機動隊シリーズの吹替の見事さは群を抜いていた。

 

それもそのはず、バトー役をシリーズ通して演じている声優、リチャード・エプカー (Richard Epcar) は俳優でもあり音響監督でもあり、シナリオライターでもあるのだ。

 

しかも彼はADRADR( Automated Dialogue Replacement)、つまり吹替脚本や音響を含むアフレコ全般の製作会社を経営しているうえ、攻殻愛が激しく深い人物なのだ。

 

ARISEまでのバトーを演じた大塚明夫、トグサを演じた山寺宏一、少佐を演じた田中敦子も本当に素晴らしい仕事を見せてくれていたが、英語版も負けてはいないと言ったところか。

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さて、今回も攻殻機動隊のYouTubeクリップを使って喉発音とシラブルのスリービートを体感しよう。 

 

「喉発音」とは「英語喉」、別名「ネイティブメソッド」の2大要素の片方で、ネイティブの発音法そのものであり、口先ではなく喉で響かせことだ。

 

もう片方の要素はシラブルスリービートだ。シンプルに言うと、英語のシラブル(音節)が基本的に「子音+母音+子音」の3つの音(3ビート)からなるということだ。

 

日本語は「子音+母音」のツービートが基本だ。ネイティブが聞くと「タカタカタカ」という風に聞こえる。日本人の英語が一般的にこのツービートで話されるので、ネイティブには伝わりにくいのだ。

 

ネイティブ英語は、シラブルの中心である母音を2つの子音が挟んでいて、ボォンボォンとシラブルがまろやかな感じだ。

 

はっきりと言えることは、スリービートを理解すると、英語が聴き取りやすくなるうえに、発話するときのリズムがわかってくる。

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そして、喉発音とスリービートは表裏一体の関係にある。喉発音だと自然にスリービートになり、ネイティブはそれを聞くと、自分たちの文化を理解する者として認め、心も開き始める。ツービートではそうはならない。

 

詳しくは上川一秋&ジーナ・ジョージ共著CD付 英語喉 50のメソッドにすべて書かれてあるし、シラブルのスリービーに焦点を当てた機関銃英語が聴き取れる!-リスニングの鍵はシラブルとビートも理解の助けになる副教材だ。

 

「喉発音」と「スリービート」どちらのアプローチが先でもよいのだ。一方がわかると他方がわかってくる。双方を理解してネイティブの発話方に近づいていけるのは間違いない。

 

「スリービート」は筆者も多くのコラムで言及しているが、下記コラムがわかりやすいかも知れない。

ウィル・スミスのHITCHはネイティブ太鼓判の英語上達ツールだった

 

さて、今回の題材にするYouTubeクリップはこれだ。まずは観て頂こう。 

 

 

今回も完全なるディクテーション(聴き取って文字起こしすること)を試みた。

 

特にスリービート体感の参考になりそうな部分を赤文字にしておいた。ピンポイントでコメントを加えてある。 

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書き下し文

刑事:7072. has the scene provided you with any new material data?

鑑識: no, sir, I haven't found anything yet.

刑事: well then, call in the supervisor. We'll need him down here.

荒巻: Batou. are you listening to me, Batou?

バトー:yeah, i'm listening.

荒巻: just where are you?

バトー:we found the body of a 13th tattooed man.

荒巻: is it another suicide?

バトー:yeah. This place looks a lot like our own safe houses. It was probably one of their hideouts.

荒巻: let the Prefectural Police handle it. grab a subordinate and go out to this location. It's a hideout that Ka Gael told us about in his debriefing.

バトー:oh... you sure Chief? i mean, don't you think a mainstream job like that is more up Togusa's alley?

荒巻: Togusa's coming with me to the Dungeon.

バトー:ah, I follow you.

荒巻: question. how long has it been since the Major resigned from section 9, Togusa?

トグサ:i guess it's nearly two years...

荒巻: that long...

トグサ:i'm sorry about what happened with Ka Gael.

荒巻:  it's not your fault. this is a vital matter which might ultimately prove to be the prime minister's schilles' heel. i suspect her intention is to keep a lid on things that she doesn't want to see right now.

アズマ:still, she was scared that the other countries at the six-party talks would examine the real motivation behind the refugee naturalization policy. this entire damn mess got started because she was coerced into looking after Ka Rum.

ボーマ:that's because even before General Ka Rum shows to seek asylum here in Japan, he threatened to carry out acts of terrorism in retaliation.

パズ:at the moment of my death, i will retaliate upon the world. you mean that retribution declaration in the speech he gave when Seok fell.

トグサ:now that we've learned about this, responsibility for handling the situation falls upon us. It's a mystery how the general's been able to issue orders from an island that's cut off from the rest of the world.

 

ピンポイント・レッスン

we found the body of a 13th tattooed man

シラブル分割は・・・

wef/found/theb/bod/dy/yof/fath/thir/teen/tat/tooed/man

バトー役エプカーのリズムが小気味よいセンテンスだ。一気に読もう。

 

don't you think a mainstream job like that is more up Togusa's alley

長いセンテンスだが、これも一気に読もう。ポイントは stream だ。日本人的には「ス・ト・リー・ム」のように4シラブルで読みそうだが違う。

なんと1シラブルだ。STRまでは子音の連続で、EAが母音、Mでフタをする。SPRINGと同じだ。

シラブル分割は・・・

don't/youth/think/kam/main/stream/job/like/that/tis/mor(e)/rup/Tog/gus/sa's/ al/ley

 

how long has it been since the Major resigned from section 9

これも長い一文だが、シラブルを大切に読めば自然と心地よいリズムになる。

シラブル分割は・・・

how/long/has/sit/been/sinc(e)/them/maj/jor/res/sign(e)d/from/sec/tion/nin(e)

 

 it's not your fault

これはよく使われる言い回しだ。君のせいじゃないよ、というニュアンスだ。

it's/not/your/fault の4シラブルで読む。not/your のTは前半だけなので舌が上顎の裏側に付くところまでだから、その時点では音は鳴らない。

続いてYの後半部分から始まるyour を言う時点で舌が離れる瞬間に自然なT音がなる。この、鳴らそうとしてではなく発音の移行で自然となるTの「鳴るタイミング」はネイティブ英語特有のもののひとつと言っていいだろう。

 

at the moment of my death

シラブル分割は・・・

at/them/mom/ment/tof/my/death

mom/ment/of の t/tof は、Tの前のNで舌を上顎裏側に付けた状態のままでTの形であり、次が子音なら舌が離れるときにTが鳴る(前述)のだが、次が母音なのでTは鳴らず、その前のNの響きの方が残っているので nof と聞こえる現象が起こる。

カタカナでイメージだけ言うと「モーメノブマイデス」だ。

しかもofのf=V音は一瞬確かに鳴るが、リズムとしては「モーメノマイデス」と聞こえそうな感じだ。それでもVは読まなければならない。

 

ぜひこの書き下し文を使ってシャドーイングし、シラブルのスリービートと喉発音を追体験して欲しい。