或る物書きの英語喉と小説まみれのジャズな日々

  英語喉とジャズと小説をこよなく愛し、映画・アニメ・漫画・R&B・70年代ロック・Suchmosなどに眼がない或る物書きが綴る

音楽と喉発音英語の音節の3ビート感覚との相関関係を掘り下げてみた

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日本のミュージシャン、とりわけジャズプレイヤーが世界で活躍することが稀なのかが、英語喉のフィルターを通すと謎が解けてくる、という話を書こうと思う。仮説ではあるが、おそらくある程度真実に近いと思う。

アメリカのミュージシャンとのノリの違いの根本

 

ジャズマン画像

一般的に日本のミュージシャンが海外で活躍しづらいのは、幼少から聞いて育った音楽の土壌が違うからとかよく言われる。それもあるだろうが、このコラムはむしろ音楽の「ノリ」を育む母国語のリズムを決定づける「シラブル」、つまり音節の違いが原因ではないかという考察である。

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日本語と英語のシラブル感覚の根本的な違い

 

シンプルに説明することにしよう。英語喉では日本語と英語のシラブルの取り方の違いにフォーカスする。日本語は基本的に2つの音で1シラブル。子音+母音だ。

 

おはようございます

o/ha/you/go/zai/ma/su

このようなシラブル分割になる。

 

ところが英語は基本的に3つの音で1シラブル。子音+母音+子音だ。子音で母音をサンドイッチするのが基本である。

 

take that ならどちらのシラブルも子音で母音を挟んでいて(末尾のEは普通読まない)、 tak(e)/that だからわかりやすい。

 

しかし、子音で閉じていないシラブルも、その隣の単語の冒頭の子音が引っ付いてくる。

take it なら tak(e)/kit となって、ITにKが引っ付いて後半のシラブルも子音+母音+子音で形成される。

 

これは喉発音でやれば自然とそうなるのである。例えば keep it なら、シラブルは自然に keep/pit となり、シラブルのつなぎ目はPの前半とPの後半という解釈となる。

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3ビート言語と2ビート言語の相容れない現実

 

これを英語喉メソッドではスリービートと呼んでいる。「ボォンボォン」というリズムになる。

一方、日本語は2ビートだ。「タカタカタカ」というリズムになる。

 

KIMONOは日本人的にシラブルを分けると

ki/mo/no だ。

 

英語のシラブル分割だと

kim/mon/no となる。

リズムが全く違ってくる。

 

歌手のBruce Springsteenの名前を音節で区切って言ってみると、日本人的には・・・
ブ・ルー・ス・ス・プ・リン・グ・ス・ティーン

9シラブルになる。


ネイティブ英語なら

Bruce・Spring・steen

ブルース・スプリングスティーンをたった3シラブルで発音する。日本人は3倍ものシラブル数で発音し、また聴いているのである。だから英語をせわしないと感じるのだ。シラブルの捉え方が正しければ、思っていたよりゆっくり喋っていることがわかるはずだ。 

 

このスリービートが、広い意味で中抜き三連符系のリズムとして(実際はスウィング、シャッフル、レイドバック、ブギウギ等微妙な違いはあるが総じては中抜き三連符系と言える)英語、とりわけアメリカ英語のリズムの根幹と関わっているのではないかと思う。

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スリービートの発祥は黒人の歩き方や白人の乗馬?

 

ジャズピアニスト山下洋輔などの大御所ジャズプレイヤー達の考察からも、黒人音楽のリズムのルーツは黒人の跳ね気味の歩き方にあるとされている。

 

踵から先に着き、すぐにつま先を蹴って次に踵を着くまでに間があり、それが三連符の中の音になるということだ。それが様々な黒人音楽の大元のリズムだと。

 

もうひとつは開拓時代の移動手段である乗馬のリズムも、関係しているという説もある。要するに当時支配する側の白人も、支配される側の黒人も、ともに三連符系のリズムを身体に刻んでアメリカという国を形成してきたということだろう。

 

そしてその違いが、日本人の英語聴き取りを出来なくする理由の半分だ。もう半分はもっと根本的な部分である発音位置のことだ。つまり喉発音と口発音の違いである。この二つの決定的な違いをこの200年間、誰も気付かなかった。

 

あるいは直感的に気付いた人がいたかも知れないが、問題にしなかったのだろうか。 その暗黒大陸ともいえる部分を歴史上初めて、明快に体系的に説き切ったのが英語喉=ネイティブメソッドだ。

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英語を真似るのではなくネイティブの話し方をそのままやる 

このメソッドが従来の学習法と違うのは、根本は違うままでネイティブに似せようとする方法と、かたやネイティブがしているのと全く同じ方法との違いなので、出てくる学習効果は歴然とした差が出て当たり前なのだ。


英語の1シラブル3ビートを練習によって感じるようになり、なおかつ喉発音に慣れれば今まで聴けてなかった音が聞こえるので、本当に聴き取りが簡単になってくるという訳なのだ。 

   

本題に戻るが、筆者は趣味でギターを弾く。ロック、ブルース、ボサノヴァも演るが一番好きなのはジャズ。若い時は一時期プロギタリストに師事した。その経験から、まずはジャズに関して述べ、後に音楽全般に論旨を広げることにする。

 

ジャズの生命線はふたつあり、インプロヴィゼーション(即興演奏)と、もうひとつはスウィング感と呼ばれる「ノリ」だ。

 

一つの「ビート」に既にスリービートが宿っている。つまり、ジャズの基本形はフォービート、つまり1小節に4拍のリズムでツー・ツッツ・ツー・ツッツという感じに聴こえる。

 

分かりやすく言うと小さい「ッ」と両側の大きい「ツ」の3つでひとつの音になり、間の「ッ」が英語の発音の中での、子音に挟まれた母音のようなものだ。

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ひとつのビートにすでに3ビートを宿している 

 

これと同様に、音楽全般で言えることだが、英語の「歌」に関しても1つのオタマジャクシが1シラブル(3ビート)だ。このことは英語の歌を見ればわかる。どれでもそうなっているのだ。ひとつの音符の中で子音+母音+子音が存在する。

 

そして歌だけに終わらず、楽器を弾くときも、英語ネイティブは自ずとその感覚が反映される。管楽器などはもうそのままだと言えるし、弦楽器でも同じだ。

 

よくジャズギタリストやピアニストはアドリブを弾きながらそのメロディーをスキャットで口ずさむ。つまり歌うのと同じタイム感で弾いているので、英語圏のミュージシャンなら紛れもなくスリービートだ。

 

同様に日本語の歌も音符が日本語の1シラブル(2ビート)であり、楽器を弾くときは無意識に、言語と同じツービートのタイム感を基本に弾いている。

 

いずれにせよ、誰しも歌だけでなく楽器で音を紡いでなにかを言いたいときも、無意識にひとつの音が1シラブルになり、シラブルに宿る「ノリ」は母国語のシラブル構成の影響を受けざるを得ない。

   

例えば多くの日本人ジャズギアリストがアドリブを弾く時、日本語のシラブル感覚で弾いている・・・。アメリカ人と共演すると違いがよくわかる。

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楽器を「歌うように奏でる」根本にシラブル感覚あり

 
ギターであれ、サックスであれその他どんな楽器であれ、ミュージシャンは楽器を歌うように弾くものだから、日本人は日本語で歌うがごとくアドリブを弾くのだ、日本語のシラブル感覚で。

 

例えば、同じようなフレーズを日本人が弾いた場合と英語ネイティブが弾いた場合を考えてみよう。

 

欧米人が弾いた場合は 
「ドゥス/スタブ/ブゥグ/グァン ジュフ/ファム/ムァム」

 

日本人の場合をスキャッットで表現すると・・・

「ド~/ス/タ/ブ~/ガ~ ジュ~/ファ~/マ~」

 

そんな感じのニュアンスの違いが出るだろう。

 

そう思ってジャズを聴けば、解ける謎がある。 以前はジャプレイヤーのアドリブソロを聞いて、微妙なタメを感じることが多かった。そして今、ジャズを聞くと今まで理解しにくかった「タメ」が自然な音の流れに変わってる。

   

つまり筆者は英語喉を知るまで、他の日本人もそうであると思うがシラブル内の3つの音(個別の音というより「間」と呼ぶべきか、必ずしも鳴っていなくともそこにあるはずの音の「場」?)のうちふたつしか聞いてなかった、聞こえてなかったのだと確信した。

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アドリブの「タメ」の本当の意味


英語喉を実践してからは1シラブルに3ビートを体感できるから、「タメ」などではなく自然に聞こえるのだ。 このシラブル感の違いは日本のプレイヤーには深刻な問題だ。

 

つまりネイティブ達のように1シラブル3ビートを感じて楽器を演奏しなければ、英語圏の人に即興演奏に込めたエモーションやイマジネーションは伝わりにくいのに違いない。圧倒的にスタートから不利だ。 最初からハンディキャップを抱えつつアドリブ弾いているのだ。


テーマのメロディーや決まっているアンサンブル部分は譜面通り弾けばいいので、実際は微妙に(ネイティブには)聞こえ方が違ってもまだ許せるだろう。しかしアドリブはモロにシラブルの感覚の違いが音に出るのだ。日本人には伝わるだろうが。

 

だから日本人プレイヤーのimprovisationは、いくらテクニック的にも感性的にも優れていても、欧米人には伝わりにくいから評価もされにくいのだ、きっと。

 

今まで本当に海外で評価されたプレイヤーは日野皓正や大野俊三などアメリカ生活の永い準ネイティブな一握りの人たちだけだ。彼らはネイティブと同じように、無意識でもフレーズがスリービートのシラブルで紡がれているのだろう。

  

だから1シラブル2ビートの日本人プレイヤーは評価されなくて当然と言える。口発音で2ビートの英語と同じように、伝わらないから相手にしてもらえないのだ。

 

しかし現在は音楽を含めて様々なジャンルやセクターで、英語喉に対して偏見を持たずに理解・興味を示し、実践する人達が増えているようだ。

 

この先英語喉がもっと広まっていけば、3ビートをマスターした日本人ジャズプレイヤー達が(勿論、当然として演奏能力も高くないとダメだが)海外でどんどん評価される日もやがて来るだろう。 そうなって欲しいものである。

 

 

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